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文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年6月20

パーキンソン病の症状 不眠症

パーキンソン病の症状 不眠症の症状・原因について

パーキンソン病の症状は広範囲に渡り、大きく分類しますと運動をともなうものとそうでないものがあります。

非運動性の症状である不眠症は、パーキンソン病で悩まれている方の6割以上に見られるともいわれています 

睡眠は身近な問題であり、またパーキンソン病のさまざまな症状とも関係してきます。不眠症は習慣となりやすく、症状が定着してしまうのはつらいことです

パーキンソン病の一般的な対応方法を行うにも、不眠症を改善して生活の質を向上させたいものです。 

パーキンソン病の症状である不眠症について知ることは、パーキンソン病を改善するためにとても大切です。

このページでは、パーキンソン病を改善したい方のために、パーキンソン病の症状である不眠症について詳しく説明しております。 

 

【目次】

  1. パーキンソン病の症状 不眠症とは
  2. パーキンソン病のさまざまな症状と不眠症の関係
  3. パーキンソン病の症状 不眠症の原因
  4. パーキンソン病の症状である不眠症の対処法
  5. パーキンソン病に対する当院の方針

1. パーキンソン病の症状 不眠症とは

パーキンソン病の症状である不眠症とは、運動に関する「四大症状」などとは対照的に、動きをともなわない症状の中でも代表的なものです。

パーキンソン病の一般的な対応方法を継続しておられる多くの方々が悩まされている症状といえます。 

不眠症には、さまざまなタイプがあります

床に就いても、なかなか眠りに入りづらい、寝ても夜中に目が覚める、また一度目が覚めると再び眠るのがむずかしい、目が覚めるのが早すぎる(睡眠時間が短くなってしまう)などがあります。 

睡眠不足や睡眠の質が悪いのは、生活に悪影響を及ぼします。日中とてつもない睡魔に襲われたり、昼寝をし過ぎる(生活のリズムが昼夜逆転してしまう)、勤務中なのに突発的に眠くなり居眠りに至ってしまう、といったことになりかねません。 

眠りが浅い「レム睡眠」の間に異常な行動をとってしまうケースもあります。ご本人は無意識で、周囲の方から聞かされ知るという状況です。また眠気がくるのを待つ布団の中で、足が不快な感触に包まれ眠れなくなる「むずむず脚症候群」も不眠症のひとつです 

2.パーキンソン病のさまざまな症状と不眠症の関係

パーキンソン病のさまざまな症状と不眠症の関係は大きく、運動に関する症状もかかわっていると考えられます。不眠症を引き起こすパーキンソン病の症状を、下記に示しました。 

1無動

四大症状のひとつです。体が全体的に動かなくなり、また動きそのものが緩慢になることから、カロリーの消費量が減ります。

運動不足を招き、結果として不眠症へとつながります 

2うつ状態、認知機能障害

情緒が不安定となり、眠れなくなる、あるいは眠ることはできても何度も目をさまし、眠りが浅い状況が続きます。症状が悪化すると、幻覚や妄想、悪夢に悩まされるというケースも出てきます。 

3寝返りがうてない

就寝中は、一晩に複数回の寝返りをうつのが通常です。寝返りがうてないと体のあちらこちらで痛みが生じ、不快感から夜中に目を覚まします。 

4むずむず脚症候群

文字通り、足がむずむずして眠れないという症状です。虫が這うような不快感を解消しようと足に力をいれたり、叩いたりさすったりして、入眠の妨げになります。 

5排尿障害

何度もトイレに行きたくなり、就寝中でも起きてしまうことになります。熟睡ができなくなり、不眠症を招くことになります。 

パーキンソン病においては、他にも筋肉や精神的にも緊張を強いられる状況が多々あります。交感神経が優位な状態が続くと、自律神経のバランスが崩れます。そうなると不眠症のきっかけとなってしまうのです。

3.パーキンソン病の症状 不眠症の原因

パーキンソン病の症状 不眠症の原因は、ひとつだけでなく複数あり、それらが重なっていることも少なくありません。

パーキンソン病の一般的な対応方法は、不足しているドーパミンを補充するお薬による対応が中心となりますので、その副作用という要因もあります 

1)パーキンソン病の諸症状の影響

先に示しました無動や寝返り困難、むずむず脚症候群といった症状が影響している場合が多くあります。身体の動きがとりにくい、不自由で不快な状況が不眠症を誘引しているのです。 

心因性の原因として、うつや自律神経の不調により生じる「不安で眠れない」という心理状態が、不眠症の引き金となります。また排尿障害や過活動性膀胱など、夜中のトイレ回数を増やすので眠りが妨げられることになります。 

4.パーキンソン病の症状である不眠症の対処法

パーキンソン病の症状である不眠症の対処法としては、睡眠に直接働きかけるお薬を用いたり、常時服用している薬物を調整する方法があります

また、お薬に頼らず良い睡眠環境を整える工夫をします。これらを併用することも考えます。 

1)服用している薬物の調整

睡眠導入剤などは、「眠ること」が直接的な効能となります。しかしパーキンソン病の一般的な対応方法で日常的に服用してる薬剤の禁忌とならないかの確認が必要です

薬同士の相性は、専門医師や薬剤師による判断にゆだねましょう。 

パーキンソン病の一般的な対応方法で初期の頃は、熟睡することでさまざまな症状が改善される「睡眠効果」があります。しかし一般的な対応方法をする生活が長くなるにつれ、効果は薄れていきます。その場合、睡眠を妨げている症状を抑えるお薬を追加・調整することで不眠症を解消します 

カフェインが含まれた薬剤を適用すれば、刺激作用により眠気を防止できます。 

2)良質な睡眠をもたらす工夫をする

お薬を使わず、自然な眠りをもたらすための工夫があります。まず夜に熟睡するためには、昼寝を極力しないようにします。どうしても眠くなった場合は、布団ではなくイスなどで「仮眠をとる」程度にします。 

朝、起床したら朝日を浴び覚醒をうながします。リハビリテーションなどで昼間の活動量を増やし、身体が疲労感を得るようにしておきます。規則正しい生活リズムを意識し、夜は自然と眠くなれるよう心がけます。 

就寝の準備も大切です。風呂の湯加減は熱すぎないようにし、就寝直前ではなく早めに済ませましょう。寝る前にパソコンやスマートフォンは見ないようにして、お酒、たばこ、コーヒーなども控えます。 

寝室の雰囲気づくりも睡眠に影響します。落ち着いた暖色系の寝具やカーテン、明度の低いやわらかな電球色の照明、アロマオイルなどでくつろいだ気分を演出するのもよいでしょう。

5.パーキンソン病に対する当院の方針

当院では以下のポイントにてパーキンソン病の改善を目指します。

自律神経のバランスの改善

パーキンソン病の原因の一つに、自律神経のバランスの乱れがあります。

特に、身体を緊張させる交感神経が過剰に働いている状態が続いております。交感神経が過剰に優位になりますと、様々な症状を引き起こします。

パーキンソン病で来られる方の多くは、大きなストレス・疲れなどにより、交感神経が過敏になっております。

このため、身体が動きにくい、便秘、汗が出やすくなる、うつ症状などのパーキンソン病の症状が出やすくなっています。自律神経の働きを改善する事により、パーキンソン病の症状の改善を行います。

平衡感覚の改善

当院のパーキンソン病の対応方法では、まず平衡感覚の改善を行ないます。

平衡感覚の不調は、めまい・ふらつきの症状を引き起こします。特に、パーキンソン病のすくみ足・前傾姿勢でお困りの方には、大切な一般的な対応方法です。

身体の平衡感覚のセンサーである、三半規管の不調がパーキンソン病の原因に影響を与えます。

まず、三半規管が不調になると、めまいやふらつきの症状が強くなります。 

平衡感覚の障害は、ドーパミンの産生・再吸収に影響を与えます。この結果、ドーパミンの不足がおこり、パーキンソン病の原因と考えます。パーキンソン病を改善するためには、平衡感覚を改善する事が大切です。

免疫力の改善

パーキンソン病の方は、長引く症状の影響、心理的要因、お薬の影響などより、免疫力が低下されている方が多いです。

このため、他の症状にもかかりやすくなっています。免疫力が低下する事により、改善が遅くなります。

免疫力が下がりますと、お薬が効きにくくなりますので、かえってお薬の量が増えたりします。

あなたが本来お持ちの免疫力を上げる事は、パーキンソン病を改善するためには大切であると考えます。

パーキンソン病でお困りの方は、大変大きな不安をお持ちです。症状が苦しくてあきらめがちにもなります。

パーキンソン病を改善するためには、原因を見つけ、しっかりと対応することが大切です。どうぞあきらめないでください。

患者さんの声 パーキンソン病

パーキンソン病歴25年で、どんどん体の動きが悪くなる一方の時期に、インターネット検索で先生の一般的な対応方法を知りました。
昼間は動けなくなることが増え、夜間は頻尿の為に眠りが浅く辛い日々でした。一般的な対応方法の回数を重ねるごとに体調が良い時間が増えてきています。

徳島県 MSさん 70歳代 男性

Q1.当院の鍼灸を受ける前は、どのようなお悩みや気になることがありましたか?

パーキンソン病歴25年で、どんどん体の動きが悪くなる一方の時期に、インターネット検索で先生の一般的な対応方法を知りました。

昼間は動けなくなることが増え、夜間は頻尿の為に眠りが浅く辛い日々でした。

Q2.(上記の状態が)ある事で、どのような嫌な思いをしましたか?

発声のしやすい言葉を選んで話したり、スムーズに動けないために外出準備に長時間かかっていて、時間を気にしたり、周囲に気を遣うことが多かったです。

Q3.実際に当院の鍼灸を受診してみて、どのように感じましたか?

一般的な対応方法に取り組む心構えを教わる中で「必ず良くなりますからね。いっしょに頑張りましょうね。」と言葉がけを頂けたことが何よりも嬉しく、有り難いことだと感じました。

一般的な対応方法の回数を重ねるごとに体調が良い時間が増えてきています。食事改善に取り組んだことで体の内側からも変化が起こっているように感じています。先生のアドバイスのお陰です。

Q4.当院へのご意見・ご要望があれば、ぜひお聞かせください。

今後も継続して通院致しますので引き続きよろしくお願いいたします。

 

*個人の感想であり効果を保証するものではありません。

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