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パーキンソン病のヤールの重症度分類

文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年6月20

パーキンソン病のヤールの重症度分類

パーキンソン病のヤールの重症度分類は、パーキンソン病の一般的な対応方法を決める際に非常に重要な役割を果たします。

パーキンソン病のヤールの重症度分類は、身体的に現れる症状や、日常生活の動作の不自由さをもとに、Ⅰ~Ⅴ度の5段階に分けられています。パーキンソン病の重症度を考える上で、非常にわかりやすい指標となっています。

パーキンソン病のヤールの重症度分類は、介護サービスによる日常生活のサポート、厚生労働省の特定疾患の認定などにも関係してきます。

このページでは、パーキンソン病を改善したい方のために、パーキンソン病の一般的な対応方法を決める上で大切な、パーキンソン病のヤールの重症度分類について、詳しく説明しております。

【目次】

  1. パーキンソン病の重症度分類
  2. パーキンソン病のヤールの重症度分類
  3. パーキンソン病のヤールの重症度分類と生活機能障害度
  4. パーキンソン病に対する当院の方針

1.  パーキンソン病の重症度分類

パーキンソン病の重症度分類は、パーキンソン病の一般的な対応方法をする際に非常に重要な役割を果たします。

身体的に現れる症状をもとに重症度を分類することで、一般的な対応方法の方針を決定することや、介護のサポートの決定などに非常に大きな影響を与えます。

パーキンソン病の重症度分類を適切に把握することが大切です。

2.  パーキンソン病のヤールの重症度分類

<ヤールの重症度分類>

通常パーキンソン病の重症度分類にはヤールの分類が使われます。パーキンソン病のヤールの重症度分類は、Ⅰ~Ⅴ度の5段階に分けられます。

①ヤールⅠ度
ヤールⅠ度は、最も症状が軽い状態を表します。腕や足のふるえが片側だけに現れていて、症状がごくごく軽度の場合を表すのがヤールⅠ度です。

中脳の黒質の一部分だけに異常があるため、腕や足のどちらか一方に症状が現れるのです。

ヤールⅠ度の段階で一般的な対応方法を行うと、日常生活や通院にほとんど介護を必要としないと言われています。

生活機能への障害の度合いは厚生労働省の研究班によって報告がなされていて、ヤールⅠ度では生活に対する支障はあまり大きくないと考えられています。

②ヤールⅡ度
ヤールⅡ度になると、Ⅰ度よりもやや症状が進行した状態です。片側だけに現れていた症状が両側に現れるようになり、生活に不便を感じることが多くなります。ヤールⅡ度の段階でもまだ通院や生活に大きな介助を必要としないので、日常生活を独力で行うことができます。

③ヤールⅢ度
ヤールⅢ度になってくると、姿勢反射障害という障害が現れてきます。姿勢反射障害は身体のバランスを保つ筋肉におこります。歩き出したら止まらなくなってしまったり、身体が勝手に傾いて倒れてしまったりするなどのさまざまなトラブルが出てきます。

ヤールⅢ度の段階に達してしまうと、日常生活に支障をきたすようになります。それでもなんとか自力での生活が送れる段階で、人によっては家族に一部サポートを受けながら自活して生活を送ることができます。

④ヤールⅣ度
ヤールⅣ度では重篤な障害がみられるようになります。歩行はどうにか可能なのですが、生活全般に支障が出てしまい、生活に一部介助が必要になります。通院や買物など長距離を歩くことができないので、介護保険によるサポートなどが必要になります。

⑤ヤールⅤ度
ヤールⅤ度では立つことが不可能な状態で、ベッド上または車椅子上で生活を送ることになります。日常生活に全面的な介助を要し、歩行や起立ができなくなります。

ヤールⅤ度の段階になってしまうと、家族ではサポートが難しいので、訪問看護サービスなどを受けて看護師さんの力を借りたり、介護職の方のサポートを受けたりすることによって生活の維持を行います。

3.  パーキンソン病のヤールの重症度分類と生活機能障害度

パーキンソン病のヤールの重症度分類以外に、厚生労働省の研究班が作成した、生活機能障害度を表す分類があります。

ヤールⅠ〜Ⅱ度の方は生活機能障害度Ⅰ度、ヤールⅢ〜Ⅳの方は生活機能障害度Ⅱ度、ヤールⅤ度の方は生活機能障害度Ⅲ度になります。

パーキンソン病の一般的な対応方法は長い期間に及ぶことがあるので、一般的な対応方法に際して必要な助成を受けましょう。自分の能力や家族の支えだけで無理を続けないことが大切です。

パーキンソン病の一般的な対応方法の方針は症状によって異なります。重症度を正しく判断してもらい、その重症度に見合った一般的な対応方法のサポートを受けることが非常に重要です。

適切な一般的な対応方法を選ばなければ、症状の悪化を食い止めることができなかったり、お薬を使いたいタイミングで使えなくなってしまったりと問題がおこってきます。

4.  パーキンソン病に対する当院の方針

当院では以下のポイントにてパーキンソン病の改善を目指します。

自律神経のバランスの改善

パーキンソン病の原因の一つに、自律神経のバランスの乱れがあります。

特に、身体を緊張させる交感神経が過剰に働いている状態が続いております。交感神経が過剰に優位になりますと、様々な症状を引き起こします。

パーキンソン病で来られる方の多くは、大きなストレス・疲れなどにより、交感神経が過敏になっております。

このため、身体が動きにくい、便秘、汗が出やすくなる、うつ症状などのパーキンソン病の症状が出やすくなっています。自律神経の働きを改善する事により、パーキンソン病の症状の改善を行います。

平衡感覚の改善

当院のパーキンソン病の対応方法では、まず平衡感覚の改善を行ないます。

平衡感覚の不調は、めまい・ふらつきの症状を引き起こします。特に、パーキンソン病のすくみ足・前傾姿勢でお困りの方には、大切な一般的な対応方法です。

身体の平衡感覚のセンサーである、三半規管の不調がパーキンソン病の原因に影響を与えます。

まず、三半規管が不調になると、めまいやふらつきの症状が強くなります。 

平衡感覚の障害は、ドーパミンの産生・再吸収に影響を与えます。この結果、ドーパミンの不足がおこり、パーキンソン病の原因と考えます。パーキンソン病を改善するためには、平衡感覚を改善する事が大切です。

免疫力の改善

パーキンソン病の方は、長引く症状の影響、心理的要因、お薬の影響などより、免疫力が低下されている方が多いです。

このため、他の症状にもかかりやすくなっています。免疫力が低下する事により、改善が遅くなります。

免疫力が下がりますと、お薬が効きにくくなりますので、かえってお薬の量が増えたりします。

あなたが本来お持ちの免疫力を上げる事は、パーキンソン病を改善するためには大切であると考えます。

パーキンソン病でお困りの方は、大変大きな不安をお持ちです。症状が苦しくてあきらめがちにもなります。

パーキンソン病を改善するためには、原因を見つけ、しっかりと対応することが大切です。どうぞあきらめないでください。

患者さんの声 パーキンソン病

パーキンソン病歴25年で、どんどん体の動きが悪くなる一方の時期に、インターネット検索で先生の一般的な対応方法を知りました。
昼間は動けなくなることが増え、夜間は頻尿の為に眠りが浅く辛い日々でした。一般的な対応方法の回数を重ねるごとに体調が良い時間が増えてきています。

徳島県 MSさん 70歳代 男性

Q1.当院の鍼灸を受ける前は、どのようなお悩みや気になることがありましたか?

パーキンソン病歴25年で、どんどん体の動きが悪くなる一方の時期に、インターネット検索で先生の一般的な対応方法を知りました。

昼間は動けなくなることが増え、夜間は頻尿の為に眠りが浅く辛い日々でした。

Q2.(上記の状態が)ある事で、どのような嫌な思いをしましたか?

発声のしやすい言葉を選んで話したり、スムーズに動けないために外出準備に長時間かかっていて、時間を気にしたり、周囲に気を遣うことが多かったです。

Q3.実際に当院の鍼灸を受診してみて、どのように感じましたか?

一般的な対応方法に取り組む心構えを教わる中で「必ず良くなりますからね。いっしょに頑張りましょうね。」と言葉がけを頂けたことが何よりも嬉しく、有り難いことだと感じました。

一般的な対応方法の回数を重ねるごとに体調が良い時間が増えてきています。食事改善に取り組んだことで体の内側からも変化が起こっているように感じています。先生のアドバイスのお陰です。

Q4.当院へのご意見・ご要望があれば、ぜひお聞かせください。

今後も継続して通院致しますので引き続きよろしくお願いいたします。

 

*個人の感想であり効果を保証するものではありません。

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